チャイコフスキー:交響曲第5番/デア・リング東京オーケストラ

今日はチャイコフスキーの交響曲第5番を聴いてみました。

従来のオーケストラの常識にとらわれることなく、あらたな響きの創造を目指して創設された
オーケストラ「デア・リング東京オーケストラ」によるCD発売第2弾です。ちなみに第1弾は本作
と同時録音されたブルックナーの交響曲第3番「ワグネル」(2013/10/22 発売) 録音・制作担当
はN&F(有限会社エヌ・アンド・エフ)。2001年9月10日に発足したクラシック中心の録音、制作会社
です。
デア・リング東京オーケストラ-1 
デア・リング東京オーケストラ-2 

このCD、まず驚いたのはオーケストラの配置。写真でお分かりのように奏者全員が客席に対し
真正面を向いている。弦楽器群はVn1、Vn2、Va、Vcが各6人、コントラバスが4人。解説書に
よるとバイロイト祝祭劇場のオケピットの楽器配列を参考にしているとのこと。このように奏者間
の距離が離れ、しかも並列配置だと聴覚を研ぎ澄まし、お互いの音をよく聴かないと合わせられな
い。また必然的に呼吸でも合わすようになってくる。とも書かれていた。

さて聴いてみると、このような楽器配列の割には各楽器がほぼ中央に聴こえ、その響きはやや
モノラル録音ぽい感じにまとめられている。だが各楽器の輪郭はいたって鮮明であり、全編を
通して「気持ちの良い響き」を貫いている。感情に溺れるような起伏の強弱は一切なく、あくまで
も楽譜に忠実に丁寧に美しい響きを探求している。第4楽章のコーダがそれを如実に物語っている。
演奏の喜怒哀楽にのっかって感動や哀愁に浸りたい方には不向きかもしれないが、聴き込んで行く
うちに「感動」が来そうな予感がした。
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デア・リング東京オーケストラ
チャイコフスキー交響曲第5番 ホ短調 作品64
西脇義訓&デア・リング東京オーケストラ


演奏:デア・リング東京オーケストラ
指揮:西脇義訓
録音:2013年4月16日-18日 所沢市民文化センターミューズ・アークホールにて収録
レーベル:fine NF
規格品番:NF25802
発売日:2014年5月23日
フォーマット:CD

【西脇義訓(指揮)】
1971年、日本フォノグラム(株)(現ユニバーサル ミュージック)に入社。フィリップス・クラシックスに18年在籍。1999年にフリーとなり、2001年録音家・福井末憲と共にエヌ・アンド・エフ社を創立し、長岡京室内アンサンブル、青木十良(Vc) 、宮田 大(Vc)、ジョセフ・リン(Vn)、神谷郁代(Pf)、東京交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団などの録音・CD制作に携わる。2001年、ミシェル・コルボ氏にアベイ・ドゥ・ノアラック(フランス)の講習会で、指揮と発声法の指導を受けた。2013年、デア・リング東京オーケストラを創立、自ら音楽プロデューサーと指揮者を兼ねる。(N&F社のホームページより転記)


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おはようございます。

akifuyu102さん、おはようございます。

早速のレビュー、ありがとうございました。デア・リングの室内楽的な演奏スタイルと華やかなこの曲とのマッチングは一見難しそうですが、西脇さんは最初からブルックナーの3番とこの曲を想定して企画を考えていたようです。通常よく耳にするスタイルの演奏に対するアンチテーゼなのかもしれませんね。

私も聴いてみたい気持ちが強くなりました。

Re: おはようございます。

おはようございます。

ばけぺんさんには今回も面白いものをご紹介頂きましてありがとうございます。このような優しい響きの演奏を聴くと、これまで聴いてきた他の演奏には「音圧で打ちのめす様な威圧感」を感じたりしてしまいました。(^^)

圧倒的なパワーで押し切る演奏も良いですが、この企画でのレコーディングを更に増やしてほしいと感じました。

楽器配置

こんにちは。

弦楽器の配置もそうですが、木管楽器の配置も斬新ですね。

CDは勿論ですが、実演でも聞いてみたいですね。
これまで聞いたものと違う響きがするんでしょうね。

Re: 楽器配置

よんちゃんさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます。

そうですね。木管楽器の配置も今まで見たことのないものですね。解説書でも前代未聞の配置でデビューしたデア・リング東京オーケストラと紹介しています。このオケはN&F(エヌ・アンド・エフ社)が録音を目的に編成したオーケストラであり、実演の機会はないかも知れませんね。でも生演奏で聴けたら面白いでしょうね。

聴き始めた頃は少し物足りない気がしていましたが、聴き込んで行く内に増々好きになってきています。透明感のある綺麗な柔らかい響きのせいか、疲れないですね。

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Author:akifuyu102
大阪府吹田市
クラシック音楽、好きやねん

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